HTML死亡録。。。

<1.電磁波の風に乗って>


活動的な無知より恐ろしいものはない。byゲーテ先生


いやはや。
僕の初めての挑戦は無残に失敗に終わりました。もう、挑戦などという言葉を使うのが恥ずかしいくらいです。

コトの顛末はと言いますと、古本屋で買った200円と1500円の参考書に従い作成を開始。誰にでもできる簡単なお仕事!ケータイひとつで月収300万!ねっころがって一日10分ポチポチするだけで、あなたも億り人!という広告があるとついつい目が奪われてしまうこのワタクシ、wordpressで作ると素人でもカンタンラクラク、そりゃアもう寝っ転がって眺めてるだけで、プロ並みのブログが勝手に出来上がる、ぐらいな気構えではじめました。

そのような心構えなのでとうぜんうまくいかず、、、と思いきやうまくいったんですよね、これが。
まぁ書いてある通りにやってるだけなので当たり前ですが。

驚くほどすいすい進んでいくし、テキストに書いてあることはすんなり頭に入ってくる。もしかしたら自分はネットの天才なんじゃないか、と思います。このペースで上達していったら半年後にはアメリカ国防総省の機密情報にだって自由にアクセスできるようになるでしょう。そうなったらどうしよう、危険人物としてマークされてしまうかもしれないな、そうなったら怖いな、、、いやいや、もしそんな情報を手に入れたら、俺は世界の平和のために使うンだ、私利私欲のためじゃねェ、平和のためだったら何をやっても許されんだ、びびることなんてねー、脅しには屈しないぞ、とかなんとか妄想を膨らましていると

そこで気づくわけです。
書き込んだはずのページが一切更新されていない、ということに。

1時間ほどいろいろ試してみるが、まったく変化なし。時間をおいて再チャレンジすればよくなっているかもしれないと思いコーヒーブレイクを挟む。ズルズル、、、ふー

だめ

さらに今度は画面の前で変な踊りを踊ってみたり、パソコンに気を送ってみたりするが、これもだめ。

ネットで検索をかけるが、言っていることがさっぱりわからない。 そのうち、全然違うこと調べ始めたり、とりあえず先にペンタゴンから身を守る方法を検索してみたりし始める。「ペンタゴン 逃げる ヤバい」

やべーのはおめーだよ、ってはなしですよね。

そんなこんなで2時間ぐらいして、DARPA(もはやペンタゴンですらない)の無人航行艦隊についてHTML以上に詳しくなったあたりで、ジ・エンドとなりました。


ちなみにこの時の失敗は、ドメイン名が切り替えられなかったことによる。参考書に書いてある通りに初期ドメインと別に独自ドメインを取得したが、その違いがよくわかっていなかった。wordpressをダウンロードしたはいいが、いくら更新してもネットで確認すると更新が変更されない。なぜなら、えんえんと違う方のページを更新し続けていたのだから。。。

なぜそんなことになったのか。もちろんいくつかの技術的な解説はありますが、それらはいくつもネットに転がっていますので僕がわざわざ能書きをたれる必要もないでしょう。

今回僕がここから得るべき教訓、それは、

基礎的な知識のイメージさえもつかめていなかった、ということです。

この時点で、僕はネットワークの仕組みについて全く理解していなかった。もちろん今だってこれっぽっちも理解なんてしてはいないが、それでもこの当時は本当になにもわかっていなかったのです。

もちろん、ネットの技術は果てしないので全部をマスターしてから挑むのだ、という考えではよくないと思います。マスターするころには、もうじいさんになってるぜ、ってことです。けれども、それでもやはり、漠然とでもいいので正しい知識に基づいたイメージを持っているということは最低限必要ではなかろうかと思うのです。


では、そのネットワークに対する正しいイメージとは何か。


それは、

ちょー簡単に言うと、誰かのパソコンの中にアクセスして、そのデータを見ている、ということ。

バカじゃねぇのか、という声が聞こえてきます。だが、この世の中には信じられないくらいリテラシーのない人なんてごまんといる。かくいう僕もその一人なのでわかります。

ちょっと前までは、

誰かがネットに書き込みをすると、スマホとかパソコンが書き込んだ情報の原子をバッテリーからの電気で電気分解して電子の粒をたくさん発生させる。そして同時にバッテリーで世界中に向けて電磁波をアンテナで送る。空気中に電磁波が拡散し、その電磁波の風に乗って情報の電子がどこまでも漂ってきて、スマホはそいつをアンテナから吸い込んで、画面に表示する機械だと思っていたくらいです。

なるほど、そういえば、たしかに中学校で、電波は電離層で反射してどこまでも届くって言ってた気がしたからな、うん、それで俺のケータイの電子が地球の裏側まで届いてネットが見れるんだろうな、世界中の人と電子の糸で結ばれるなんて、なんてロマンチックな機械なんだろう。と。

はっきりいってアホ丸出しですがーーここまでひどくはないにせよーー本当にこの程度の認識だったわけです。そして、あんがい誰も通信技術の基礎の基礎すら本当はわかってない。じっさいのところ僕の認識と大差ないでしょう。誰かにケータイのつながる仕組みを聞いたらわからない人は多いと思う。(一度ためしに僕の後輩に聞いたことがある。彼はーートランシーバーのようにーーケータイ同士が直接やり取りしている、と答えた)

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では誰かのパソコンの中を見る、とはどういうことか?
誰かのパソコンとは、通常サーバーというのです。火災やセキュリティなどの保安の一切を引き受けてくれる管理会社が、大規模なパソコンを24時間使えるように維持してくれている、と思えばいい。

では勝手に見ていいのか?との疑問が生まれるでしょう。それについてはサーバーの中の一部を借りている管理人が、HTMLなどで中身を見るルールを書き込んで、それに従って中身を見ているのだ、とご説明しましょう。wordpressなどはそのHTMLを簡単に書けるようにしてくれているソフトだと思えばいい。

あたしそんなサーバーなんてどこにあるか知らないよ?と思いますね。大丈夫です。サーバーにはIPアドレスという住所が割り振られている。このIPアドレスは機械用のもので、数字の羅列であり人間にはわかりにくい。そこで、人間がわかりやすいようにドメインというものを与えているのです。なので、このドメインを検索窓に入力すれば、ドメインとIPアドレスを管理している、親切な機械のところに通信が届いて、そのアドレスを送り返してくれる。そして、あなたは目的のサーバーにたどり着くわけです。ちなみに、あなたのIPアドレスもサーバーに送られている。そのアドレスに対して、サーバーはデータを送っているということになるので。だが、まあ、基本的なイメージとしては、あなたがネットでページを見るときには、あなたはその誰かの管理するパソコンに、相手の管理するルールでアクセスしている、と考えれば十分でしょう。

今日はここまで!


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